剣道あるある!何故”引き技”や”逆胴”は「余り良い技と思われない」のか?そのニ!

こんばんは!元剣士の森川です!
さて、前々回、勝手に「引き技は良くない技なのか?」問題に触れ、そう
思われる理由を書いておりましたが、今回は少し持論も交えて展開したいと
思ってます!
先ずは前々回からのおさらい!みたいな事を書き連ねましょう!
引き技や逆胴がイマイチと言われる、思われる理由
早速前々回を踏まえて、幾つか簡潔に並べますね
・基本稽古(切りかえし等)での実用が極端に少ない
・立ち合って正面から打つ、これこそが剣の道、という基本概念
・引きながら打つ、という消極的に「見える」姿勢
・逆胴自体を殆どの道場は基本稽古で行わない
5つ、まだまだあるとは思いますが、おおよそこの辺りが「イマイチ」と考えられる
大きな理由かと考えます。
次に、私の見解もはっきりさせておきますね!私は「引き技」「逆胴」に関しては
全く「イマイチ」な技とは思っていません!
そりゃあそうです、引き技の集中稽古を自分でする位の剣士でしたから 笑
では、イマイチと思わない、その理由も一気に書くと・・
あくまで規定上の技である事、他の技よりも高い「精度」を要求される事
この二点、ですね。
確かに引き技はリスクと言う面では低い技だと思います。
打ち込みつつ、相手から離れられますからね。
ただ、先ず前者の「規定にある技」である事。
少しドライな表現でしょうが、規定内である限りは、それは立派な技である、と
私は考えます。
そして次が私的には最も大切なポイント!
引き技や逆胴は、他の技よりも「高い精度」が必要なんです!
心技体、それが整わないと、基本的に一本になりません(゜o゜)
当然、立合いからの飛び込み面も心技体の充実は必須ですが、体感的に引き技の
方が「今ので駄目なんだ」と感じた瞬間が多かったのは確かです。
で、そう思ったらどうするのか?私の場合は
技の精度をもっと上げよう!
そう思い、引き技集中講座を「一人で」「密かに」行ったわけです 笑
ここで大切なのは「精度を上げよう」という決意と行動で、その決まりにくさ故に
結果的には「もっと稽古を!」というモチベーションにも繋がりました。
そして引き技の修行は、立合いでの技の精度も自然と上げてくれます。
引き技、私的には「手首の力」がかなり必要な技だと思ってます。
後は「駆け引き」、これも散々書いてますが、鍔迫り合いからの近距離、相手の
顔や息遣いが見え、聞こえる位置での駆け引きは、剣士としてかなりの経験値を得る事が
出来ると信じています。
だれもが通過する「葛藤」と「剣の道」、それが引き技!
前回書いた八段の方々の試合、若しくは全日本選手権に出場するレベルの剣士、その
戦い、それらを観戦すると、確かに引き技と逆胴はほぼ拝見しません。
が!彼等は少なくとも高校、もう少し先まではそれらの技を駆使して、強くなって
いったという事実は理解しておくべきでしょう!
彼等の剣道は「究極に研ぎ澄まされた」、ある種の完成形です。
で、「結果的に」王道である立合いからの飛び込み技等が多くなり、引き技は逆に
頻度が少なくなるという、自然の流れなのです。
あと、あのレベルの剣士達の審判の判定、その厳しさは凄まじいですからね。
飛び込み技でさえ、「今の・・何が足りないんだ?」と感じてしまう打突、結構あります。
心技体、それが完璧に整わなければ旗が上がらない世界です。異次元です 笑
引き技や逆胴、それらを「通過」「経験」しての八段剣士、全日本レベルの剣士、それをご理解
頂ければ、と「イマイチ」と思う方々にはただ願うのみです。
彼等だって絶対にあった筈です、試合中「何で今の引き技・・決まってないんだよ!」と心中
怒った、納得出来なかった経験が!笑
それらの経験値も含めて、彼等はあの高い高い舞台に立っている、そう思ってます!
これも、いやこれこそ「剣の道」、剣道じゃありませんか!
・・少し熱くなりすぎました 笑
今回は長くなった!商品紹介!
入門セット!中学生用です!
引き技でも何でも、兎に角「決まらない壁」にぶつかって葛藤する、その
過程を経験する事は大切ですよ!
で、良ければその葛藤はこのセットと共に 笑
是非是非どうぞ!
ではでは、今回も最後まで読んで下さり、真に有難う御座います!
失礼致します!